第37話 少女時代、デビュー会見 Part.02

クッキーマン「続きましてご紹介いたしますのは、この少女でございます」


     Hyoyeon


記者「あ、この子は知ってる」
ヨンミン「左様ですか?」
記者「北斗晶ですよね」
ヨンミン「(がくっ)ちゃいます!
  この子はヒョヨンと申します。本名キム・ヒョヨン。1989年9月22日生まれ、仁川広域市出身。メインダンサーを務めます」
記者「セカンドじゃなく?」
クッキーマン「セカンドではありません。メンバーの中ではもっともダンスを得意としています」
記者「ダンスしか取り柄がない、と(書き書き)」
クッキーマン「本当のことは書かないようお願いいたします」
記者「じゃあ何を書くんだよ」
ヨンミン「中国に1年間留学しておりまして、特技は中国語です」
記者「語学留学?」
ヨンミン「ダンスと語学になります」
記者「中国ではどんなダンスを習ってたんですか?」
ヨンミン「ヒップホッ…」
スヨン「もちろん京劇です。デビュー曲では京劇の技術を活かした早変わりをお見せしますよ」
クッキーマン「うそをつくな!」」
記者「この子は金髪へそピで目立ちますね」
ヨンミン「オシャレが好きな子でして、あらゆる髪の色を試してみたそうです」
スマン「ワシぁ、髪の毛を伸ばしたり、染めたり、ヒゲを生やしたりするのは禁止やとゆうたんやが」
記者「野村監督か!」
スマン「まぁ100歩譲って金髪は仕方ないとしても、へそピはあかん」
ヨンミン「アイドルらしくありませんか?」
スマン「いや、すぐ臭うなるからや。こないだ口説き落としたキャバ嬢なんて、服を脱いだとたん、何とも言えんような臭いが部屋中に…」
ヨンミン「安い女買うからですよ。ワシが六本木の会員制クラブ紹介しましょうか?」
クッキーマン「あー、おっほん!」 
記者「派手な外見からして、外向的な性格と思ってよろしいでしょうか?」
スマン「そのキャバ嬢が?」
記者「ヒョヨンさんです」
ヨンミン「意外なことに、どちらかと言うと人見知りするタイプでありましょう。チーム生同士では、よく喋るしイタズラ好きな面もありますが、初対面の相手とはほとんど口を利きません」
スマン「喋る時はすごくおばさん臭いよ。ヘソも臭いけど」
クッキーマン「ヘソはもうええですから。ストイックにダンスを磨くのに注力する部分はありますね。一方、姉御肌でメンボの面倒はよく見ます」
ヨンミン「天然なところもあるよな」
クッキーマン「そうですね。よく言い間違いをしたり…」
記者「ほお、例えばどんな?」
スマン「フルーツポンチをフルーツチ●ポとゆうてみたり」
クッキーマン「ゆってません! あんた小学生ですか!?」
スマン「いちいち怒るなよぉ」
ヨンミン「話芸に関してはまだまだこれからですが、デビューして5年くらいたつと大変身すると思います」
記者たち「(このグループが、5年続くと思ってるのか?)」


     Sooyoung


ヨンミン「5人目はスヨンです。本名チェ・スヨン。1990年2月10日生まれ、広州市出身。リードダンサー。メンボで最も背が高く、170cmあります」
スマン「でも170じゃ、やっとチェ・ジウの半分くらいやけどな」
ヨンミン「確かにチェ・ジウの身長は異常ですからね」
クッキーマン「その代わりスヨンは足が長いですよ」
スマン「そうそう、だいたいフレッド・アステアと同じシルエットしとる」
記者たち「…」 ←フレッド・アステアを知らないので誰も突っ込まない
クッキーマン「スヨンは、5年前に日本でアイドル活動を行っていたこともあり、日本語が堪能です。加えて外向的な性格であり、チームのスポークスマン的役割を担っております」
ヨンミン「性格は先ほどのヒョヨンと正反対ですね」
クッキーマン「そうですね。ヒョヨンに何か訊いても”はい”か”いいえ”でしか答えませんが、スヨンなら訊いてもないことまで立て板に水で喋りますからね」
ヨンミン「ワシはヒョヨンには”スヨンを見習え”、スヨンには”ヒョヨンを見習え”ゆうとるんや(笑)」
スマン「持ち芸は”ホームショッピング”と”交通情報”の物まねやったな」
ヨンミン「そうです。あと、お笑い芸人のキム・ジェドンが好きなタイプです」
記者「ちゅうことは芸人的な位置付けってことですか?」
ヨンミン「ですからスポークスマンですよ」
記者たち「なるほど…SMではスポークスマン=芸人らしい、そう言えば東方神起もSJもそんな感じである(書き書き)」
記者「非常にスリムな体型ですが、食事制限をしてるんですか?」
ヨンミン「とんでもない。その逆です。彼女は一日中なにか食べてますよ」
クッキーマン「チーム内では”食神”とあだ名されるほどの大食です」
スマン「毎日朝飯に牛一頭食べてるよな」
ヨンミン「それは間違いないですね」
記者「そんなサクラ先生みたいな人間いるんですか?」
スマン/ヨンミン/クッキーマン「います!(きっぱり)」
スマン「一説によると、スヨンの胃液はエイリアンの体液より強力で、何でも消化するらしい」
ヨンミン「また一説によると、スヨンの胃袋は異界に通じていて、食った物全てがそこへ運ばれるため、彼女の栄養にはならないらしいです」
クッキーマン「我々は胃界と呼んでいます」
記者「じゃあ人間を吸い込むなんてこともあるんですか?」
ヨンミン「あるかもしれません。メンボの話では、彼女が寝ている時は、間違って食われないよう近寄らないようにしているそうです」
記者たち「総合するとどうやら人間ではないようだ(書き書き)」
クッキーマン「でもええ子ですよ。稽古の時とか、率先して”もう一回やろう”とかゆうし、チームメイトに問題があるようならすぐみんなを集めて話し合いを持ったりします」
記者「リーダー気質ってことですね」
クッキーマン「そうですね、気質だけは」
スマン「人望はまったくないけどな」
記者たち「…(どんな子やねん?)」


     Seohyun


ヨンミン「6人目は最年少のソヒョンです。本名ソ・ジュヒョン、1991年6月28日、ソウル特別市出身。リードヴォーカルを担当します」
スヨン「この子は通称”地獄少女”と呼ばれておる」
クッキーマン「呼ばれてません!」
ヨンミン「極めて真面目で、遊んだりサボったりという発想がまるでありません。学生の本分は勉強、アイドル歌手の本分は歌、と真っ直ぐに考えるような少女です」
記者「じゃあ、学生でアイドル歌手の現在はどう考えてるんですか?」
ヨンミン「それが…」
記者「ん?」
スマン「その二律背反な状況が、クソ真面目な彼女を追い詰めてしもうたんやな。現実の世界から逃げ出してしまって(うるうる)」
クッキーマン「アニメ好きですからねえ」
ヨンミン「8人の姉たちがええ加減過ぎやから、精神のバランスを崩すのも仕方ないのかも」
記者「…? 不思議ちゃんにでもなったんですか?」
スマン「そうやな。あれも一種の不思議ちゃんかな?」
ヨンミン「ふわふわっとかぱみゅぱみゅっとしたのと対極にある不思議ちゃんですね」
クッキーマン「例えば、健康に気を遣い、ハンバーガーなどのファストフードを一切口にせず、サツマイモなどを食しています」
スマン「その割りにはニキビが出来やすい体質やけど」
クッキーマン「趣味は読書で、自己啓発本をよく読んでます」
スマン「事故啓発本だったりして(笑)」
クッキーマン「さらに、肌細胞再生のために、夜12時までに寝る必要があるとなにかで読んだりしたら、なにがあってもそれを守ろうとします」
ヨンミン「手段を選びません」
スマン「例え人を殺しても、自分が決めたことは守る意志の強い子や」
記者たち「…ど、どんな子なんかさっぱり掴めん」
クッキーマン「ですが、それがソヒョンゆう子でして」
ヨンミン「いつも鏡を覗いては、自分はブスとか、みっともないと考えてしまう、マイナス思考の持ち主とは言えますね」
スマン「突き詰めると、ド外れて自意識過剰ゆうか、ナルシストなんやな」
クッキーマン「先生、そこまで本質を突いたら笑えませんよ」
記者「特技とかは?」
クッキーマン「ウインクかなぁ? 少なくとも石原さとみよりは上手いと思います」
ヨンミン「野花の栽培を忘れてるで」
クッキーマン「そうでしたそうでした。とても植物好きで、部屋の中に育てている大麻トリカブトベラドンナの鉢がいくつもあります」
記者「そ、そんな植物育てて大丈夫なんですか?」
ヨンミン「確かにソヒョンは姉たちを”マルタ”と称して、さまざまな実験を行っておるようですが」
クッキーマン「そやけど、みんな平気みたいですね。たまに肌がかぶれて赤くなるくらいで」
スマン「麻薬や毒草でどうにかなるようじゃ、将来この世界で生きてはいけん。少なくともワシが育てた娘らは、その程度じゃビクともせんように鍛えてあるわい」
記者「ザクとも専用に鍛えてある、と(書き書き)」
記者「赤くなると三倍の戦闘力、と(書き書き)」
スマン「まぁこのように真面目でええ子やから、ワシらはみな、将来立派な錬金術師になることを願っておるんじゃよ」
記者たち「歌手じゃないんかい!」