第38話 少女時代、デビュー会見 Part.03

     Taeyeon


クッキーマン「7人目はテヨンでございます。本名キム・テヨン、1989年3月9日生まれ、全州市出身。メインヴォーカルを務めます」
ヨンミン「少女時代のリーダーであります」
記者「ほぉ、と言うことは、仲間をガンガン引っ張っていくタイプですか?」
ヨンミン「いえ、徹底した個人主義者です」
記者「(こけっ)そんな奴、リーダーに据えるなよ」
クッキーマン「ですが、他のメンバーをシメれるのは彼女だけでして」
ヨンミン「それにプライドが高く負けん気が強いので、”自分に出来ない”と言うことを非常に嫌います。任命した以上、どんな手を使ってもリーダーとして君臨するでしょう」
記者「例えばスーパージュニアのイトゥクくんみたいに、人格で従わせるゆうタイプではないんですね?」
ヨンミン「まぁテヨンの場合も人格と言えば人格ですね」
スマン「ネロかて、燕山君かて、その人格で支配したゆうたらそうやしね(笑)」
記者「なるほど…恐怖政治による支配が行われている、と(書き書き)」
クッキーマン「テヨンはSMEと契約しまして2年2ヶ月ほどですが、それ以前に弊社が経営するスターライトアカデミーのヴォーカル科に在籍しておりました。
  成績は非常に優秀で、中学3年の時、トレーナーでありました歌手The Oneの2集アルバムのレコーディングに参加しております」
記者「すると中学の時からプロ級の歌唱力だったと?」
クッキーマン「左様です。2004年の青少年ベスト選抜では総合優勝しております」
記者「タイプとしてはどんな歌手です?」
ヨンミン「オールマイティですね。音程も安定し、声量もある。リズム感も抜群。
  ラップとパンソリを除けば、バラードからR&B、アップテンポのポップスまでなんでも歌いこなします」
スマン「一番得意なんは島津亜矢の『花の幡随院』やけど(笑)」
記者たち「(ざわざわ)”アイリス”みたいなトロットグループなのか?」
記者「そのうち刺されたりして(笑)」
クッキーマン「(ごほん)不謹慎な発言はご遠慮ください」
ヨンミン「何度も申しますが、9人それぞれの多彩な魅力が重層的に楽しめる、これまでにないタイプのグループです」
記者「資料によると、特技が中国語とあります。先ほどの映像でもカンタ氏の中国コンサートに行った映像がありましたが、かなりのレベルなんでしょうか?」
クッキーマン「まぁ…日常会話程度なら」
ヨンミン「多分、挨拶程度なら」
記者「なんや、歯切れが悪いな」
スマン「ぶっちゃけまったくしゃべれませんな」
記者「(がくっ)ほんなら、なんで特技が中国語やと書いたんです?」
ヨンミン「それはまぁ、歌バカと思われるのもなんだし」
スマン「でも歌バカなんやけどね」
記者たち「…リーダーのテヨンは歌以外褒めるところがないと首脳陣は語っている(書き書き)」


     Jessica


クッキーマン「続きまして、ジェシカをご紹介させていただきます」
女性記者「あーっ、こいつ知ってるで! ウチのドンヘとポッポしてた奴や!(ウキーッ!)」
ヨンミン「あかん、エルプが紛れ込んどる! 消火器や、消火器」
クッキーマン「ラジャ! エルプ退散(プシューッ)」
女性記者「わー、何をするー! おのれジェシカめぇ! 少女時代なんてぶっつぶしてやるからなぁ…
記者たち「…な、なにが起こってるんだ?(ポカーン)」
クッキーマン「追い払いました(ふぅ)」
ヨンミン「やれやれ。失礼いたしました。では続けさせていただきます」
クッキーマン「本名ジェシカ・ジョン。1989年4月18日生まれ、サンフランシスコ出身。メイン・ヴォーカルを務めます」
記者「彼女もアメリカ人ですか?」
クッキーマン「左様です。が、ティパニより数年早く来韓しておりますので、言葉で不自由することは少ないようです」
記者「今の映像でも気付きましたが、鈴虫のような綺麗な声ですね」
スマン「声だけは綺麗や。腹の中と違ってね(笑)」
記者「すると腹の中は真っ黒?」
ヨンミン「そうゆうことではございません。ただ、率直に申しまして、なかなか理解されにくいメンタルの持ち主でして」
クッキーマン「氷姫というあだ名もありますが、これも彼女の一面しか表現しておりませんで」
スマン「写真を撮る時も顔の一面しか見せへん奴やからなぁ」
記者「つまり」
スマン「めんどくさい奴やねん」
クッキーマン「率直な性格なんです」
ヨンミン「彼女の性格は、ソヒョンとともに数年しないと理解されないかと存じます。
  しかしながら、美人でスタイルが良く、ダンスも上手く、テヨンとともにヴォーカル面の2枚看板を務めるなど、主力メンバーであります」
スマン「でもがに股(笑)」
記者「よお判らんが、同性には嫌われるタイプとみた(書き書き)」
記者「リーダーのテヨンさんと2枚看板とおっしゃいましたが、ふたりの仲は良好なんですか?」
クッキーマン「もちろんです。メンボは全員仲良しですよ」
ヨンミン「表面上はね(ボソ)」
スマン「テヨンをライバル視しておるようやが、テヨンには相手にされておらん。逆に新入りのソニを認めておらん。
  ソヒョンとは食い物の好みが合わず、ヒョヨンとは性格が合わない」
記者「あかんやないですか」
スマン「そやけど女の子3人以上寄ったら大体こんな感じやで。誰かをいじめる時だけ結託しよるからな」
記者「そんな連中をどうやってまとめてるんです?」
スマン「当面の敵はJYPのワンゴルとDSPのKARAやゆうておる。ま、外に敵を作った訳や」
ヨンミン「実際その通りですからし
記者「ははぁ、そのために表面上は結託してる訳ですか」
クッキーマン「その通りですが、まだ食事時間の度にケンカしてますけどね(もう庇うの疲れた。ワシも悪口ゆうたろ)」
ヨンミン「さて、以上でメンボ紹介が終わりまして、続いていよいよデビュー曲の発表…」
どんどんどん!
ヨンミン「ん?」
どんどんどん!
ソニの声「バラエティのお約束やないんやぞ! ウチを紹介せんかぁ!」
クッキーマン「社長(ひそひそ)」
ヨンミン「ああ、失礼いたしました。もうひとりメンボが残っておりました。ご覧ください」

 
     Sunny


クッキーマン「最後のメンバーはソニでございます。本名イ・スンギュ、1989年5月15日生まれ、ソウル特別市出身。リードヴォーカルを担当します」
記者「ソニ? やはりアメリカ人で?」
クッキーマン「いいえ」
記者「外国人とのハーフとか、外国育ちとか?」
クッキーマン「いいえ」
スマン「あ、でも赤ん坊の頃は短期間クウェートにおったよ、湾岸戦争が始まったんで引き上げて来たんや」
記者「英語に堪能とかは?」
クッキーマン「いやまったく」
記者「するとソニゆうのは純粋に芸名なんですね」
ヨンミン「そう、源氏名っす」
クッキーマン「その名の通り、明るい性格で、グループの元気の素と自称しております」
記者「つまりムードメーカー的存在で?」
スマン「いや、みんなからは結構無視されとるよね」
記者たち「あら(こけっ)」
クッキーマン「まだSMに入って1年ですからね。それ以前は別の企画社で練習生として過ごしておりました」
記者「それが何故SMに?」
クッキーマン「その企画社でデビュー寸前まで行ったのですが、諸事情で叶わず我が社のオーディションを受けたのです」
ヨンミン「練習生の移籍は珍しいことではございませんから」
記者「みんなからシカトされるような子をメンボにして大丈夫なんですか?」
スマン「大丈夫大丈夫、おらんでも支障のないようなポジションやから。頭数要員や」
クッキーマン「でもテヨンとは仲いいですよね」
スマン「まぁ利害が一致しとるからな」
ヨンミン「小柄ですが、非常に努力家でして、歌もダンスもトークもすべて無難にこなします。多分2〜3年後くらいからバラエティで頭角を現すかと思います」
記者「…つまり、これと言った長所はないと(書き書き)」
記者「…売れなかった場合、真っ先に交代させられるメンバーであると(書き書き)」
スマン「まぁ確かに、歌もダンスも並っちゃあ並やな」
記者「ユナみたいなヴィジュアル担当でもありませんね。背も低いし…その」
スマン「不細工やと?(ギラリ)」
記者「失礼ながら」
スマン「確かにぶっさいくな顔しとるよね。血筋だな、こりゃ(がっはっは)」


ソニ「ううう、黙って聞いてればなんちゅう紹介の仕方や」
ユリ「(いっひっひ)これはおっちゃん、自分の姪と明かす気はないな」
ジェシカ「確かにおっちゃんの姪ゆうこと知らんかったら、なんでメンボに選ばれたかさっぱり判らんやろな」
ソヒョン「うう、代わりに落とされたファニちゃんが可哀想や」
ソニ「(ムキーッ!)実力や、実力!」
ユナ「そんなこと真に受けるメンボはひとりもおらんて(笑)」
ソニ「くっそー、いつか見返してやる」
スヨン「どうやって?」
ソニ「一番先に彼氏作ったる」
スヨン「(がーん)それはショックかも」
テヨン「アホばっかりや」


ヨンミン「それでは、いよいよデビュー曲の紹介に移らせていただきます!」








※アイリス…2005年12月にデビューした女性3人組トロットグループ。
 2011年6月19日、メンバーのイ・ウンミが恋人の男性に刺殺され、世間に衝撃を与えた。


スーパーガールズのメンバーだったイ・ファニが2012年4月25日デジタルシングル『秘密』をリリースし、ソロデビューした。 
     Fwaney 『Secret』
 名前はFwaneyと이환희の両方が記載されており、どちらで行くのか現時点では謎。所属はWORTHYエンターテインメント。
 また正式デビューは6月とされている。
 彼女について、以前ソヒョンがKBS2の『ビッグ・ブラザー』(パイロット番組)で、
 「練習生になったが同じ年頃の子がいなくて寂しかった。そこに同じ歳のファニが合流し仲良くなった。
 5年間一緒に練習し、同じグループでデビューできると思っていたのに、結局自分だけが受かった。
 彼女に申し訳なくて、しばらくは連絡も出来なかったが、間を取り持ってくれた人がいて最近また会うことが出来た。
 今は別の事務所で頑張っている。これからも共に頑張ろうと誓い合った」
 と涙ながらに語ったことがあり、その存在は有名であった。
 彼女が落選した理由について、事務所がサニーをごり押ししたためいう噂が根強い。
 サニーが練習生になった時期と、スマン会長の親族であることを考えれば、そのような噂が出ない方がおかしい。
 が、ファニはきっぱりとそれを否定して、
 「自分の実力不足だった。全てにおいてソニねえさんの方が上だった」と最近のインタビューで語っている。
 芸能界で長生きするにはそう言っておくのが一番だ(げへへ)。