ミニそしビギンズ07

大阪におまごるちゃんのZeppツアー観に行って、ミラクルさんたちと会ったら、もう話題は『Queendom』一色で、えらい盛り上がっておりました。なんちゅうても3回戦終わって総合トップですからね。
とはゆうても、最後の戦いの点数がかなりエグイ配分になっているので、ここまでの勝負なんて実質関係ないゆうたら関係ない訳ですが。「最終問題は大逆転チャンス、10000点!」みたいなクイズ番組と一緒ですわ。
それでも大いなる爪痕は残したと思うし、ひょっとしたらひょっとして巨大なファンダムを持つ大根さんたちの組織票に勝てる可能性がまだあるのかもしれません。最後まで応援したいと思います。
…まぁ例によってMnetの操作でLovelyzかAOAが1位になるかも知れませんが(笑)

ところで『Queendom』ちゅうタイトルはもちろん『Kingdom』のジェンダーを逆にしたものです。ここで気になるのはRed Velvetの名曲でも知られる『Kingdom Come』ちゅう言葉ですが…

これは英語の慣用句で「来世」とか「あの世」って意味があります。悪いイメージじゃないんでニュアンス的には「天国」っぽい感じですかね。
じゃあ『Queendom Come』はどーなんや? 男女ひっくり返しとる訳やから「地獄」になっちゃうのか? と気になって気になって夜も眠れなくなっちゃうんですよね。

調べてみたらノルウェーの歌姫オーロラに『Queendom』ちゅう曲があって、その中で「Queendom Come」と言うフレーズが繰り返し歌われています。

ここで「Till queendom come」ちゅうのは「この世が終わるまで」が転じて「いつまでも」とか「永遠に」みたいな意味になってしまっているので、結局『Queendom Come』が天国なのか地獄なのかはよく判らないのです。
でも…

こんな娘たちがこの世の果てにいるんだったら、天使でも悪魔でも構わない気はします。




テヨン「こらっ!(げしっ)」
わし「いててて」
テヨン「おまごるの『Love O'clock』なんか紹介してへんと、さっさとウチの活躍を書けっての」
わし「『Love O'clock』やないですよ、『Twilight ~Queendom Ver.~』ですわ」
テヨン「時計の音で始まればみんな一緒や!」
わし「IUの『あなたと私』も?」
テヨン「もちろんじゃ」
わし「自分以外の曲にはめちゃくちゃ雑やなぁ(呆) あ、でもせっかく話題に出たからホンマに『Love O'clock』も紹介しておこう!」
テヨン「いらんことするなっちゅってんねん!(どかっ)」
わし「わぁーーー(ごろごろどーん)」

ミニそしビギンズ06

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最近の国内SFのトピックとしては、やはり劉慈欣の『三体』を筆頭ととする中華ブームであろう。
私もアンソロジー『折りたたみ北京』や『郝景芳短篇集』も含め、一通り読んだ。
厳選されて編まれている訳だから当然だが、いずれも水準が高い。なによりSFを通して浮かび上がってくる現代中国の姿はまさにセンス・オブ・ワンダーであった。
我々日本人は、韓国や東南アジアも含めた隣人たちを20年くらい昔のイメージで捉えがちだが、世界はずっと速く進んでいる。昭和40年代から50年代にかけて、日本がどれほどの事を成し遂げたか、そのことを思えば決して彼らを後進国と侮るべきではなかろう。改めて刮目してみる必要があることを、今回の中華ブームは教えてくれたと思う。

また、よく言われてることだが、劉慈欣は小松左京が好きとのことで、『三体』にも確かにその影響が感じられる。それだけでなく鈴木光司の『リング』を思わせるホラー感、山田正紀的なB級アクションの匂い、平井和正のなんだか判らないけど絶対的存在が宇宙から攻めて来るぞ感など、意外なほど日本人に馴染みやすかったのがヒットの要因のひとつであろう。
さらに『折りたたみ北京』に収録されている馬伯庸の『沈黙都市』と言う短編には、名前だけだが私の同級生であるアニメーション監督が登場したり、『1984』的ディストピア世界で検閲によって言葉がどんどん消えていく様が筒井康隆の『残像に口紅を』を感じさせたり、文化的共通認識の存在を強く意識させる。
明治維新以後、日本は欧米に範の多くを求めてきたが、やはり数千年の歴史が示す通り、親和性としてははるかに東洋の方が高いのではあるまいか。

そのような共通項のひとつに家族意識がある。

今回の中華SFブーム以前から日本で知られていた(そして人気が高い)中国系SF作家にはケン・リュウテッド・チャンがいるが(いずれもアメリカ人)、ふたりの存在なくしてはこれほど中国系SFが知られることもなかったろう。『三体』を含めて積極的に中国SFを英訳し世界に広めたケン・リュウの功績は大きいし、テッド・チャンは現代最高のSF作家のひとりとしてSFの文学的水準を大きく引き上げている。

ケン・リュウは中国で生まれ、8歳で渡米するまで中国文化に触れて育ったせいか、明らかにアジアを意識した作風である。とりわけ、先に書いた家族意識。家族をテーマにした作品が非常に多い。
『三体』もそうなのだが、『折りたたみ北京』に収録されている作品の多くも、やはり家族を意識させられる。モチーフとしてだけでなく、着想そのものが家族に端を発していると思われる作品もあるし、何気ない手触りとして家族を感じさせるものもある。いずれにしろ精神の深い場所に家族という存在があるのが中国人作家の特徴と言えるかも知れない。

と言いながら、一方で、アメリカ生まれアメリカ育ちのテッド・チャンにはそのような肌合いは全くない。感情より遙かに論理が勝った作風なのである。
映画『メッセージ』の原作であり、代表作のひとつでもある『あなたの人生の物語』は、主人公の女性言語学者が、まだ生まれてもいない娘の人生を誕生から死まで回想する、と言う内容なのだが、そこでも感傷より理屈が優先された書き方になっている。家族がテーマではなく、むしろ遙かに重要な運命、あるいは物理法則が世界を支配していることを、人ひとりの人生をダシに使って語っているのである。徹底的にクールだし、SFの王道と言っても良い。

こんなテッド・チャンだから、自身が中国系作家という意識はないだろうし、昨今のブームに乗って十把一絡げに中国SFとして紹介されることに抵抗があるに違いない。
この辺ははっきり、テッド・チャンアメリカの作家、と言うカテゴリー分けを出版の方でもやっていただきたい。
例えて言うなら、日本人の血が流れていると言うだけでカズオ・イシグロを日本人作家として…



テヨン「おいっ!(げしっ)」
わし「わぁ! い、痛いやないか」
テヨン「何を書いとるんじゃ、ボケ。ここは少女時代の黎明期を描く神聖なる『関西ソニョシデ-Begins』やぞ」
わし「それはわかっとるけども」
テヨン「ほな、若き日のウチらの活躍を書けや。“第83話につづく”とかゆうて1年半も放ったらかしにした挙げ句、なに中華SF論なんか語っとるんじゃ、ドアホ!(激おこ)」
わし「83話かぁ。2008年なんてもおだいぶ昔のことやし、記憶も曖昧になってもうて、よお書けへんねん」
テヨン「ネット漁って、資料集めたらええがな」
わし「それが、自分らネットの黎明期にデビューしとるから、資料が極端に少ないんよね~。今の子らなら10年以上たっても仰山資料残ってるはずやろけど」
テヨン「年寄り扱いするんじゃねぇ(げしげしっ)」
わし「そ、そやけど、第二世代少女グループ唯一の生き残りで化石みたいなもんやし、事務所も態勢がしっかりしてへん頃やから、デビュー日かて8月2日か8月5日か揉めとったほどやんか。今時そんなグループおらんで」
テヨン「その代わり、長期間プレデビュー活動やって、いざ公式デビューって時には新鮮さの欠片もなくなっとるグループいくつもあるやないか」
わし「資料がちゃんと残ってればそんなの関係ない。少女時代の場合は黎明期の資料があるにはあるが、数少ない情報をベースに個人が上書きに上書きを加えて流布しとる。もうロズウェル事件のデータくらい整理されてへんのや」
テヨン「誰がちっちゃい宇宙人じゃ(怒)」
わし「とかゆうて、せっかくここも本ブログと同時期に“はてなダイアリー”から“はてなブログ”に移行させた訳やし、あんまり長いこと放って置いたら意味がない。そこでK-Popに関係ないことを時々こっちに書いて活性化しつつ、自分らのかつての栄光の資料を見つけ出したら書き継いでいこうかなぁ、なんて思うたんよ」
テヨン「うーむ…。まさか、適当にでっち上げて書いてると思うてたホラ話に、そこまで資料が重要やったとは」
わし「嘘をつくには事実を知る必要があるんじゃ。しょんな訳で、ここはしばらくワシの雑書帳として有効利用させて貰うで」
テヨン「む…。まぁある程度は仕方ないか。ほな、ビギンズの続きはいつ頃になりそおや? ウチが今月の歌賞を受賞する華々しい回の予定なんやぞ」
わし「そやなぁ。頑張って2年以内にはなんとか」
テヨン「(かくん)その頃おっさん生きてないやろ」

第83話 歌センター

ムジ鳥「とある地方営業の合間ーーーっ!」

テヨン「なるほどー。野球においての絶対的中心はエースか。勉強になるなぁ」
ユリ「お、珍しく本読んでる思うたら、野球に興味あったんかい」
テヨン「いや、特にないけど、さっき会場前を犬がコレ咥えてうろついとったよって取り上げたったんや」
ユリ「犬からカツアゲすんなよ。そんでその犬は?」
テヨン「…(げっぷ)」
ヒョヨン「うへぇ、まさに鬼畜の所業(呆)」
ティパニ「で、何読んでたん?」
テヨン「あー、これこれ」

ティパニ「甲子園強豪野球部 最強エース育成ノート?」
ソニ「てか、未来の本読むなよ」
テヨン「このムックを読んでウチは学んだ。野球におけるエースとはチームの精神的柱であると同時に、ここぞと言うときに期待に応えることが出来る者。それはつまりプロにおいてはペンを湧かせ喜ばせる存在なんや」
スヨン「つまり?」
テヨン「ウチらに置き換えてみると、エースとはセンターに他ならない」
ユリ「いや、エースはピッチャーやから。外野ちゃうから」
テヨン「アホは黙ってろ!」
ユリ「し、しどい(泣)」
スヨン「確かにセンターが存在感を発揮してないグループは売れてないな」
ヒョヨン「KARAなんか誰がセンターやらさっぱり判らんもんね」
テヨン「そやろ? そやからウチは少女時代をトップグループにするために、このチームのセンターになろうと思う!(きっぱり) これは不退転の決意や(ごごごご…)」
ソヒョン「おおっ、おねえが燃えてる! スタンド使いのように燃えている!」
ティパニ「それ、前も聞いたな」
ソニ「そやけど少女時代のセンターはユナてことに結成時から決まってるで」
ユナ「(ふふふ)そおそお。それはもお永遠の決定事項なのよん。それを覆すことは真夏に雪が降るくらいあり得ないことやねんで」
ソヒョン「『ワイルド7』じゃ降ったけどな」
テヨン「判ってるわい。確かに自分は一番可愛いし背も高いし手足も長い。寸足らずのウチがそれにとって代わるのは無理や。そもそもチーム内でゴタゴタしとってはWonder Girlsに勝てるもんも勝てんよおなるしな」
ユナ「ありゃ、その辺はちゃんと考えてるんやね。さすがリーダー」
テヨン「そやからウチは歌でエースを目指す。言うなれば歌センターや」
ユリ「プラセンタ?」
テヨン「(うきーっ)誰が胎盤医療品じゃ! ジュンス親子かっ(怒)」
ソニ「だからアホは黙っときって」
ユリ「しゅん」
テヨン「とにかくっ! 少女時代は2007年組の中で一番歌が上手い、スキルが高いのが自慢や。その評判通り、今後もウチが歌センター、ホンマのエースとしてこのチームを牽引していくで!(どーん)」
ソヒョン「おおっ、かっこええ! 『ダイヤのA』に出て来そうな台詞や」
ユナ「歌だけでチームを引っ張る? それはどーかな? 所詮アイドルは歌って踊ってパンツ見せてなんぼの商売。見た目が一番大事なのよ」
どたどたどた…ばぁ−ん!
クッキーマン「た、大変やぁ!」
ジェシカ「わぁビックリした! 目ぇ覚めたやないか」
ティパニ「寝てたんかい(呆)」
ソニ「どーしたん、慌てて?」
クッキーマン「テ、テヨンの『マニャゲ』が、サ、サイワールドの、今月の歌に選ばれた!」
全員「………えーーーーーーっ!」

第82話 ある日のサイン会

ざわざわ、がやがや…
クッキーマン「えー、参加券は各自しっかり手に持っていただき、列にお並びの際に係員にお渡しください。参加券をお持ちでないお客様はサイン会に参加出来ません。また参加券の使用は一度に一枚ずつです。複数の参加券をお持ちの方は、その都度列の最後尾に並び直してくださ〜い」
ペンA「おおーっ、少女時代や。ホンマモンの少女時代が目の前に並んで座っとるで」
ペンB「テレビで見る以上に可愛いやんけ。まるで妖精みたいや」
ペンC「夢や。これは夢に違いない」
ペンA「ほんで自分、誰のサインもらうんや?」
ペンB「そらティパニちゃんや。参加券1枚しかないんやからティパニちゃん以外考えられん」
ペンA「ワシはユナちゃんやな。あの可愛さはもはや神の領域。自分は?」
ペンC「当然ヒョヨン姐さんや」
ペンA/B「…!(ドン引き)」
ペンC「しかも(さっ)参加券5枚もあるねん。全部姐さんに使うたろ」
ペンA/B「ド、ド変人じゃーっ」

で…

ティパニ「アナタ、ドコから来まシタかー? クヮンジュー? 遠くカーラありがとござます(ニパッ)」
パニペン「おおっ、伝説のアイスマイルを目の前で!(感動)」
ティパニ「(キュキュキュッ)はい、サインねー。コレ持ってサッサとイナカに帰りやがれ。次のヒトー(ニパッ)」
パニペン「ううーん、片言の韓国語がまた可愛ええなぁ」

ユナ「あんにょん、今日は来てくれてありがとうございます。お名前は?」
ユナペン「チェ・ジンゆいますぅ。名前書いてくれるんですかぁ?」
ユナ「もちろんですよぉ(キュキュキュ)…そやけど(ニタ)名前だけやなくもっとええものカイてもかまへんですよ」
ユナペン「ええっ、そ、それってどおゆう…?」
ユナ「うふふ…それは想像にお・ま・か・せ(にぎにぎ)」
ユナペン「な、なんだか、ユナちゃんのサインペンを持つ指が微妙な動きを(汗)」
ユナ「サインペンの気持ちを味わいたいなら、このあと有り金全部持って会場の裏で待っててね」
ユナペン「は、はひー。クレジットカードあるだけ持って行きますぅ」
ユナ「約束よん。はい、次のカモーっ」

テヨン「なぁなぁ、ちょっと聞いてんか。ウチ今新しいサインを開発中やねん」
テヨンペン「はぁ」
テヨン「今までのサインが(キュキュ)これやろ。“テヨン”て書いてるねんけど、最近は“テング”を変形させて(キュキュ)こうゆう奴か(キュキュ)こうゆう奴、あるいは(キュキュキュイ)こうゆうパターンもどやろかと思うてるねんけど、自分どれがええ?」
テヨンペン「なんでこんな場所でサインの開発をしてるんです?」
テヨン「だってプロのサイン屋に発注したら結構なギャラぼられるもん。ここなら色紙もインクも会社持ちで練習出来るし、サインに対するペンの反応も直接知ることが出来るやんか」
テヨンペン「なるほど。兵器開発するなら戦場でってことですね」
テヨン「そおそお、上手いことゆうやんか。で、自分、どのサインが気に入った?」
テヨンペン「やっぱ蝶々の奴っすかね。テヨンさんらしくて可愛ええし」
テヨン「なるほど。ナビバージョンに一票と(メモメモ)」
テヨンペン「お役に立てて何よりです。そんで、ワシにもサインしてくださいよ」
テヨン「そんなん、そこらへんに試し書きした奴仰山散らばっとるやろ。好きなん持ってけや」
テヨンペン「えー? 名前書いてくれへんのですか?」
テヨン「自分で書けや、面倒くさいなぁ。大丈夫やって、将来鑑定団に出たら“間違いなくウチの筆跡です”て証言したるから」
テヨンペン「投げやりやなぁ」
クッキーマン「(ピピーッ、ピーッ)そこ、立ち止まらない。サイン貰ったらさっさと次の人に場所を譲って」
テヨンペン「貰ってへんちゅうねん(呆)」

マンネペン「日本から来ました。ヒトシと言います。好きな食べ物はナマズの蒲焼き、好きな女優は村川絵梨です」
ソヒョン「まぁ素敵。じゃあ死ねって書いときますね」

スヨン「食べ物持って来てまへんか?」
スヨンペンA「いえ、特に」
スヨン「そですか。(にゅるん)はい、サイン。次の人〜」
スヨンペンA「わ、雑っ」
スヨンペンB「私、日本から来ました。ルートヨンの頃からのペンなんです」
スヨン「まぁ、嬉しいです!」
スヨンペンB「あの幼かったチェ・スヨンがこんなに立派になって…(うるうる) あ、これ、日本土産です」
スヨン「わぁ、ありがとう! トテモ可愛いぬいぐるみデスネ。ところで食べるモノはないんでっか?」
スヨンペンB「食べ物? いえ、持って来てませんけど」
スヨン「そですか。(にゅるん、ぽい)次の方〜」
スヨンペンB「容赦なしやな、おい(呆)」

ソニ「次の方〜て、もお誰もおらんのかい」
ユリ「自分、人気ないのぉ(いひひひ)」
ソニ「やかましーわ。ウチの魅力はそう簡単には伝わらへんのじゃ」
ユリ「そんなアイドルおるか。まぁええわ。ヒマならシカ手伝うてやれや。あそこ今大渋滞しとるさかい」
ソニ「大渋滞? そんなにペンが殺到しとるんか?」
ユリ「うんにゃ。行列はウチとこより少ないくらいやけど、シカがサインペン握ったまま居眠りこいとるねん」
ソニ「はぁ?」
ユリ「いったん寝たら絶対起きひんし、寝ながらサイン出来るほど器用でもないよって、自分奴の代わりにサインしたってな。はい、次の方〜」
ソニ「ウチがサインしたってシカペンは喜ばへんのちゃう?」
ユリ「アホやな、自分が顔出してどおする。二人羽織の要領でこっそりサインしたらんかい。次の方〜」
ソニ「ぴゃー。そんな欺瞞許されんの?」
ユリ「大丈夫、シカペンなんてみんな筆跡の違いも判らんアホばっかりや。絶対バレへんて」
ソニ「そ、そおかなぁ。ほなちょっと行ってくるか…」

ソニ「ただいま〜」
ユリ「おお、どやった? はい、次の人どーぞー」
ソニ「ウチがやる前にもおクッキーマンが二人羽織してた」
ユリ「な、なるほど(汗)。案外優秀な奴かもしれんな」
ソニ「優秀なのか? なにか根本的に間違ってるよおな気が(うーむ)」

ヒョヨン「お、この線は数奇な運命を示唆してますで」
ヒョヨンペン「そおなんですか?」
ヒョヨン「へえへえ。結婚線と恋愛線がこう交わるのは不倫の相」
ヒョヨンペン「不倫? ウチ、不倫するんでっか?」
ヒョヨン「(こっくり)十中八九」
ヒョヨンペン「がーん、まだ結婚もしてへんのに」
ヒョヨン「あなたは多分2番目に好きな人と結婚した後で一番好きだった人と再会するでしょう」
ヒョヨンペン「え、誰やろ? サンヒョク? 一番好きってキム室長?」
ヒョヨン「そこまではわかりまへんけど、その体験をブログに書いたら大評判になって、キム・シヨン主演でドラマになるって出てますわ」
ヒョヨンペン「まぁ。じゃああながち不幸って運命でもないのね(カンドーッ)」

スヨン「すげーな、ヒョヨンの奴。ほんの数人しかおらんペンを占いでずっと相手しとるで」
ソニ「まぁ客が喜ぶんならええんちゃうの?」
スヨン「ウチもぼちぼち列が途切れるなぁ。パニやユナはまだ1時間くらいかかりそうやし、ペン相手にホームショッピングの練習でもするか」
ソニ「おお、それがええで。日々これ精進や。ウチらに無駄にしとる時間なんてない」
ユリ「ほな、ウチはヨガやろうかな。おっと、その前に」
がーっ
クッキーマン「こらーっ! サイン会の会場で山芋ジュース作って飲むな! ヨガするな!」
スヨン「今ならこの東芝電器がたったの9億円!」
クッキーマン「ええ加減にしなさーい!」
わぁわぁ…





※2008年春頃の少女時代はテレビラジオに出突っ張りだった他、営業やCM、サイン会など極めて精力的に活動していた。少しでもお茶の間に浸透し、名前や存在を憶えて貰おうとしている時期だった。
 この年の4月か5月にソウルで『永遠にソニョシデ(少女時代)』の管理人さんに会ったのだが、その時サイン会に行ってきたとユナのサイン入りCDを見せてくれたのを憶えている。その方の話では大人数のグループ故全員揃ってのサイン会は少なく、4,5人に分かれて別会場で行うコトが多かったようだ。
 グループ内の人気だが、この時期は『スターゴールデンベル』でメンバーが言っているとおりティファニーが一番だったようである。とにかく片言の韓国語とアイスマイルと呼ばれる小首をかしげる笑い方がおじさんのハートを鷲づかみ状態だった。


 
 SGB 少女時代特集(2008年2月2日放送)



 4月からユナが週末ドラマ『君は僕の運命』に出演し始めると、徐々にお茶の間人気を獲得、最も有名なメンバーとなっていく。同時にティファニーの髪が伸びてきて、韓国語も上手くなってきたせいもあり、彼女の人気はだいぶ落ち着いて行くのであった。

ミニそしビギンズ05


10周年てことで、部屋をポスターで装飾してみました。黄ばんでいるように見えますが、もともとこう言う色合いなんです。
マグネットを使っているので穴は開きまへん。リサイクル屋に売っても値は下がらないと思います。
ま、それ以前に値がつくのかどうかが微妙ですが。


今週前半サボって呑んでばかりいたので、これからまたヲタ活を頑張らねばと気を引きしめることを自らに課すことを肝に銘じておるところです。
次回のネタは2008年サイワールドかMnetコント大会になると思います。
書いてみなきゃ判らんです。

第81話 Kissing You Remix大会

スマン「今朝電車に乗っとったらな、サラリーマン風のオヤジがウォークマン聴いてて…」
ヨンミン「ほぉ」
スマン「ニコニコしながら曲に合わせて小さく踊っとるんよ」
ヨンミン「そらまたファンキーなオヤジですな。ダンサーか何かでっしゃろか?」
スマン「いや、あれはどーみても素人。ただ耳から入ってくる音楽に、無意識のうちに身体が動いておる感じやった。で、そのダンスっちゅうのが…♪鬼団子 海苔自慢 ラー油よ(クネクネ)」
ヨンミン「先生は踊らんでええです。かえって何の歌かわからんよおなりますさかい」
スマン「いおやいや、ワシかて元は歌手、アイドルソングのひとつくらい…♪鬼団子 海苔自慢 ラー油よ(クネクネ)」
ヨンミン「あー、アイドルソングなんですな。てゆわれても、そんな妙ちくりんな曲は聴いたことありまへんな。料理の歌かと思いましたがな」
スマン「そお? アイドル曲ゆうても元歌はオールドロックでこんな感じやで。♪おりだご のりじ まらいお〜
ヨンミン「(ぶー)ひょっとして『少女時代』でっか?」
スマン「ピンポーン、ご名答。てか“ぶーっ”てなんやねん」
ヨンミン「失礼しました(めんごめんご)。なるほど、つまり少女時代が『少女時代』でオヤジの懐に潜り込む作戦、上手くいっとるってことですな」
スマン「そやねん。ワシの狙い通りや(えっへん)」
ヨンミン「さすが先生。えらいえらい」
スマン「うむ。その気の入ってへんヨイショの仕方、ドM心に染みて心地ええど。で、あの悪童どももせっかく売れて来た事やし、この勢いを維持させにゃあかんで」
ヨンミン「それはもう今年の最優先事項として、現場にも各チーム長にも重々ゆうてあります」
スマン「次の活動曲はなんやったっけ?」
ヨンミン「『Kissing You』ですな。イ・ジェミョンがとんでもなく可愛らしい曲に仕上げまして」
スマン「ああ、聴いたで。『少女時代』と違うて、オリジナルだけに連中の真価が問われる訳やが、あの歌なら放っておいても売れるやろう」
ヨンミン「同感です」
スマン「そやけど、同期のワンダーガールズは計り知れんほど強敵や。多少売れたところで、まだ何倍も差をつけられておるのを忘れたらあかん」
ヨンミン「肝に銘じます」
スマン「うーん。後続曲ゆうてた〜だカムバックさせても『Tell Me』みたいに社会現象を巻き起こせるとも思えんし、どーしたらええやろ?」
ヨンミン「放っておいても売れるゆうたやないでっか」
スマン「もっと売りたいの! いつまでもJYPの後塵を拝んでるのはイヤなの! 判る?」
ヨンミン「判りまっけど、ゆうたって敵はJYP。そのうちポカして勝手に沈んでいくと思いますが」
スマン「いやー、去年の売れ方見とったら全然安心出来ん。今年もレトロアメリカン路線で売りまくるんちゃうの?」
ヨンミン「確かにあと2〜3曲はそれで行けるかも知れまへんね」
スマン「なに他人事みたいな顔してんねん(怒) せっかくオヤジにも知られるよおなってワンゴルとはちゃう売れ方をしてきたところや、『Kissing You』ではもっとだくさんの人に知られて地上波で1位獲れるよお、なにか作戦を考えなさいよ」
ヨンミン「御意。ほなプロモーション部門を集めて早速会議しまひょ。それにしてもあれでんなぁ、先生の口から『Kissing You(あなたにキスします)』なんて言葉が出ると、異常に気持ち悪いですな(はっはっは)」
スマン「やかましーわ」



じゃーん!


テヨン「てことで、上層部のアホどもが考えたんがこの“Kissing You Remix大会”ちゅうペン参加型イベントなんやて」(註)
ジェシカ「確かにYoutubeなんかにペンが作ったMix作品がときたまアップされとるけど」
ティパニ「如何にもアホが考えそおな安易な企画じゃな」
ユリ「RemixちゅうとやっぱClubノリになるんやろうなぁ」
テヨン「そらまぁRHYTHMER(黒人系音楽サイト)との共催ゆうことやから当然そおやろな」
ヒョヨン「こんな感じやな。♪アホやな〜(そおやでアッホやっで) アホやな自分 オンナを追っかけ回してまたドジしとる〜
ソニ「うわ、懐かし。パーク・マンサーや」
ジェシカ「てか『Kissing You』ちゃうやんか」
ヒョヨン「Remixやもん。軟式globeと混ぜられる可能性かてある」
ユナ「それはいややなぁ」
ソヒョン「でも元歌はあくまでウチらの曲になる訳やろ? あのキャンディなアレンジを軟式globeと混ぜるのは無理やで」
テヨン「ところがぎっちょん、どんなMixも出来るよおにMR抜きのトラックを配信するんやて」
ユリ「げぇ。アカペラトラックってこと?」
ソニ「なんでそんな無謀なことするねん?」
テヨン「その裏には、少女時代はワンゴルと違うて歌だけでも十分聴かせられる完成度の高いグループや、と世間に知らしめる目的があるらしい」
ヒョヨン「いや、ユリはあかんやろ。ワンゴル以下やもん。こいつのパートだけカゲ歌のプロに歌わせろや」
ユリ「自分にゆわれたないわい」
ヒョヨン「ウチはメンボいち歌ウマさんやってゆうてるやろ、いつも」
スヨン「どーでもええし(むんぎゅむんぎゅ)」
ジェシカ「とにかく、これを機に世界中のペンがアカペラを聴いて、ウチの上手さと声の甘さに痺れる訳やな」
ヒョヨン「そんでユリの歌の調子っ外れさに失笑を隠せなくなる訳や(笑)」
ユリ「しつこいな」
ティパニ「RHYTHMERやからアメリカの黒人が仰山曲作ってきたりして」
テヨン「ところが国外からではアカペラトラックはダウンロード出来んのやそおや」
ティパニ「は?」
テヨン「いたずら防止のためかDLには登録が必要で、国外居住の人間はそもそも登録が不可やねん」
ティパニ「えー? おとんに聴かせよお思うたのに」
ジェシカ「(うきーっ)だいたいウチら世界的活動を睨んだグループゆうてデビューしとるのに、上層部は履行する気あるんか?」
テヨン「海外配信は金がかかりすぎるんやて。自分らの給料1割減らすなら世界中に配信してもええてゆわれた」
ユナ「そんで」
テヨン「断ったがなもちろん。ほんなら韓国だけでええ、ゆうて来た」
ヒョヨン「そおゆう事情なら仕方ないな」
ジェシカ「うむ。今回は諦めよう」
ティパニ「ええんかい(呆)」
ソヒョン「それにしてもRHYTHMERもケチやなぁ。こんな安い企画でまともなRemixなんか送られて来るんか?」


ナレーション:ところが韓国のアマチュアMix職人のレベルは高かった。あっという間に完成度の高いRemix作品が続々と送られてきたのである。



Kissing You House Remix


スマン「わっ、こりゃ驚いた」
ヨンミン「よお出来とりまっしゃろ?」
スマン「ここまでちゃんとしとるとは思わんかった。びっくりポンやで」
クッキーマン「DTMの機材も手に入りやすくなりましたし、こおゆう技術は日進月歩ですなぁ」
スマン「なにより少女時代に対する愛が感じられるやないか。あんなアホで身勝手な娘らやのに、ペンちゅうのはありがたいことやで」
ヨンミン「御意」
スマン「ほなこの作品をグランプリに」
ヨンミン「ちょ、ちょっと待ってください。まだ試しに一曲聴いただけ。応募作はまだまだごまんとありますさかい」
スマン「ホンマに? ホンマに5万点も応募来たん?」
ヨンミン「いや、5万は言い過ぎですが(子どもか、おっさん)」
クッキーマン「やっぱ多いのはこのHouse系のMixで、他にもいくつか来てます」



Kissing You -GOGO HOUSE REMIX-


スマン「わ、これもよお出来とるやないの」
ヨンミン「そおなんです」
スマン「ほなこれを1位に」
ヨンミン「待ちなさいって。しつけの悪い犬かホンマ」
クッキーマン「他にもアコースティックバージョンとか」



Kissing You -GOGO Acoustic Flavor REMIX-


クッキーマン「クリスマスチックなMixとか」



Kissing You [Carol Remix]


ヨンミン「てな感じで幅広く来てますけど、House系の次に多いのはSchool Rock系でしょうか?」
スマン「スクールロック系? カレッジフォークなら知っとるけど」
ヨンミン「ふるっ」
スマン「♪人は誰もただ一人 旅に出〜て〜
ヨンミン「ええから」
クッキーマン「スクールロック系とは、こおゆう奴ですわ」



Kissing You Skool Rock


スマン「ああ、なるほど。シューベルツとはだいぶ違うな」
ヨンミン「当たり前ですがな」
クッキーマン「あの娘らが出た『School of 楽』のイメージが強かったよおで、いくつか同じテーマで作品が来てます」
ヨンミン「高校生グループの少女時代にイメージぴったりでっしゃろ?」
スマン「来月おおかた卒業しちゃうけどね(笑)」
ヨンミン「余計なことゆわんでええです」
ヨンミン「とにかく、締め切りまでにあと何曲来るかわかりまへんが、選考して1位を決めにゃあきまへんな」
クッキーマン「そおですね。優秀曲はシングルで発売するゆうてますし」
スマン「え、そんなこと誰がゆうたん?」
ヨンミン「先生でしょうが」
スマン「えー?」
ヨンミン「例によって口から出任せやったとしても、もはやそれでRHYTHMER巻き込んで動いてますし、責任とってもらいますで」
スマン「めんどくさいなぁ。でもまぁええか。優秀な奴ならユ・ヨンジンの代わりに雇うてもええし」
クッキーマン「ひどいことゆうなぁ」


ナレーション:と言う訳で2008年2月、Remix大会の選考会が少女時代も交えて内々で行われたのだった。



Kissing You Remix Mix


ヨンミン「とにかく数が多いので、比較しやすいよおに一本にまとめておいた。これで判断するよおに」
ユリ「ちゅうても聴いてる内にどれがどれやら判らんよおなる」
ヒョヨン「アホやからや(笑)」
ジェシカ「あのー、この中に“With Love, J”Mixが入ってないんでっけど」
ヨンミン「なんやそりゃ?」
ジェシカ「ウチがMixした大傑作やがな」
ソニ「はぁ? 自分も企画に参加したんか?」
ジェシカ「そおや。いつかきっとウチが自分で作詞作曲する時が来る、今の内から修行を怠るなちゅう天啓が下ったもんで、一発気合い入れて作ってみた」
スヨン「いつそんな天啓が?」
ジェシカ「んー、寝てる時やったな」
ユリ「自分、一日の大半寝とるやないか。答えになってへんど」
ジェシカ「とにかく、ウチが寝る間もちょっと惜しんでMixした“With Love, J”バージョン、候補に入っててないところを見ると、選考委員会が紛失、あるいは消去した可能性がある。ウチの作品をぞんざいに扱ったとすれば大問題やで。マスコミにリークしたるからな」
ユ・ヨンジン「失くしも消しもしとらんがな。あれは予選落ちじゃ、ボケ」
ジェシカ「よ、予選落ち?(がーん) この世にそんなワードってあるん?」
ユナ「めっちゃあるで。おねえもドラマのオーディションに出たら判る」
ユ・ヨンジンジェシカが作ったとは気づかんかったけど、とにかくアレはダメや」
ジェシカ「ダメてなんでですのん? ちゃんと理由をゆうてください」
ユ・ヨンジン「そもそもリズムが合うとらんし、伴奏と歌のバランスもめちゃくちゃ、DJとしてのセンスが欠片も感じられん」
ジェシカ「ひーっ」
ユ・ヨンジン「決定的なんは他のメンボの歌が消されとって、自分のパートしかないってことや」
ジェシカ「だってウチ以外の声ってジャマなんやもん」
ユ・ヨンジン「そんな作品が少女時代のMix曲とゆえるか、どアホ! 他人の声がジャマならさっさと独立してソロでやれ!」
ジェシカ「きびしーっ」
クッキーマン「まぁまぁ、シカかて企画を盛り上げたい一心で参加しただけです。悪気があった訳じゃありまへんよって」
ユ・ヨンジン「ふんっ。あんな下手くそなMix、こっちの耳を壊そうゆう悪意しか感じられんわ」
スマン「ずいぶん厳しいのぉ。そんなら自分のお気に召した応募作はなかったんかい?」
ユ・ヨンジン「いや、“With Love, J”以外ならどれもたいがい良かったっすよ」
ジェシカ「あらっ(こけっ)」
ヨンミン「その中で順位をつけるとすると?」
ユ・ヨンジン「うーん。…やはり少女時代のイメージにマッチしておることと、曲の完成度からゆうて“Skool Rock”っすかねえ」
ヨンミン「やっぱ自分もそお思うか?」
クッキーマン「Remixちゅうより始めからこおゆうアレンジやったみたいにピッタリですもんね」
ユ・ヨンジン「むしろRemixの醍醐味が味わえなくてがっかりみたいな部分もありますけど」
スマン「そこは仕方なかろう。自分ら少女時代はどお思う?」
ジェシカ「With Lov…」
ばきっ
ジェシカ「わーっ!(ごろごろごろどーん)」
テヨン「ま“Skool Rock”でええんやないの。ちょっと新鮮な感じもあるし」
ティパニ「同感でーす」
ソニ「ええと思いまーす」
スヨン「腹減ったー」
スマン「よし、ほなこれをリパッケージアルバムのボーナストラックにするで」
ヨンミン「ほら、また違うことゆうてますで」
スマン「え?」
ヨンミン「デジタルシングルやってゆうたでしょ」
スマン「そやったっけ? でも正規アルバムに入れてあげた方が作った方かて喜ぶと思わへん?」
ヨンミン「そら喜ぶでしょうけども」
スマン「もお決めたもん。これはリパケのボーナストラックにする!」
ヨンミン「そやけどデジタルシングルにするゆうて応募かけたんでっせ。RHYTHMERにもどない説明するんでっか?」
スマン「(うきーっ)ほんならデジタルシングルも出せばええやないのっ」
ヨンミン「金がかかりすぎるでしょーが」
ユ・ヨンジン「どーでもええし」
スヨン「腹減ったて」


ナレーション:すったもんだしたあげく、“Skool Rock”が入ったデジタルシングルは2008年3月11日、無事発売の運びとなった。



トゥーカッツ「♪tututu…Kissing Baby、てかー(笑)」
タブロ「なんやなんや、えらい上機嫌やないか」
トゥーカッツ「おや、にいさんやおまへんか」
タブロ「どないした? 小銭でも拾うたか?」
トゥーカッツ「拾うた訳やおまへんけど、ちょこちょこっと個人的にMixした曲が売れよりまして。若干小遣いが入ったとこで」
タブロ「おお、それはめでたい。ワシ寿司が喰いたいな」
トゥーカッツ「奢るなんてひと言もゆうてまへんが」
タブロ「よぼせよ〜。ミスラか? 今からトゥーカッツにいさんが寿司奢ってくれるんやて。…ああ? 作詞なんて明日でも出来るやろ。今すぐ来いや(ぷち)」
トゥーカッツ「人の話を聞けっ!」
タブロ「ええやないの。ワシら3人桃園の誓いで結ばれた義兄弟。自分の稼ぎはみんなの稼ぎじゃ」
トゥーカッツ「とほほ〜。しょうがない、今夜は少女時代様にごちそうになるとするか。ほな行きまひょ」
タブロ「行こう行こう(がっはっはっは)」






※Remix大会…応募作は140曲にのぼり、大賞の“Skool Rock”は本文の通り正規1集リパッケージアルバム『Baby Baby』にも収められている。

『Baby Baby』
2008年3月13日発売
ボーナストラック
・Kissing You [Skool Rock Remix]
・Let's Go 少女時代!! [Long Ver.]
・Let's Go 少女時代!! [Short Ver.]


 ちなみに当時配布されたボーカルオンリーのトラックは次のようなもの(動画ではない)


※(註)…この当時、会社からチームへの打診や通達は、リーダーを通じで行われていた。つまりいきなりトップダウンで行うのではなく、まずリーダーに会社側の意向を伝え、両者相談の上で最も良いタイミングややり方でチーム全体に下ろしていたようである。
 そのため会社とチームの板挟みになる状況も少なくなく、リーダーの負担は相当なものだったようだ。特にテヨンの場合、この頃は率先して行動したり喋ろうとしたりする場面が多く、リーダーであることをかなり意識していたようだが、もともと人を統率するような性格ではないので大いに苦労したと思われる。
 何の番組か忘れたが、以前ラジオ番組でイトゥクがリーダーの苦労話をしているときに、思わず泣いてしまったことがある。


※『School of 楽』…Mnetで放映されていたバラエティ番組。東方神起やSuper Juniorが全国の高校をサプライズ訪問するというなんだかジャニーズっぽいノリの番組で、“楽”はもちろん“Rock”の意(“楽しい”や“音楽”などとのトリプルミーニングも)。
 日本にも“School of Rock”や“School of Lock”など似たような名前の番組があるが、まとめて2003年のアメリカ映画『School of Rock』が元ネタだと思われる。
 『School of 楽』には前座としてデビュー前の少女時代が同行し毎回パフォーマンスを披露(ただし放映はされない)。いつか番組本編で放映されることを目指す、と言うのが彼女らの初めてのドキュメンタリー『少女、学校へ行く』の骨子だったことを思い出してもらいたい。

第80話 左手のLOVE

2008年1月初旬


タブロ「え? ワシらが少女時代とコラボしてスペシャルステージやるって?」
トゥーカッツ「ピューッ! やったやんけ(歓)」
ミスラ眞「あくまでマネージャーから聞いた噂でっけどね」
タブロ「なんでそない話になったんや?」
ミスラ眞「今月末にソウル歌謡大賞があるでっしゃろ? それにワシらも大賞候補やベストアルバム賞候補で出演しますやん。で、少女時代もそれに出る予定やそおで」
トゥーカッツ「新人賞候補やな。去年夏のデビュー以来、ワンダーガールズと共に大活躍やったもんな」
タブロ「ん? もうひと組、女の子グループおらんかったっけ?」
ミスラ眞「おりましたかな? 観たことも聴いたこともないけどなぁ。
 いずれにせよ、新人賞はFTアイランドとワンゴル、そして少女時代で決まりともっぱらの噂ですわ」
トゥーカッツ「妥当なところちゃう? そやけど、その流れやとFTアイランドやワンゴルとのコラボもあり得たな。いやー、そおならなくてホンマ良かった」
タブロ「そやな。男と一緒にやるのは論外やし、ワンゴルちゃんもちょっとパフォーマンスに不安があるよってな」
ミスラ眞「つまりヘタって事ですな」
タブロ「しーっ(怒) なんでも率直に口にすればええ訳やないで」
トゥーカッツ「そやで、この田舎モンが。人気では少女時代よりだいぶ上の娘らなんやからな。他人に聞かれたら怒られるで」
ミスラ眞「ヘタだけならまだしも、ルックスも少女時代の方が全然上ですし」
タブロ「やめなさいって」
ミスラ眞「ほなユナちゃんより可愛ええアイドルがこの世におりまっか?」
タブロ/トゥーカッツ「おらんけど(即答)」
トゥーカッツ「実際少女時代の方がずっと可愛くて上手いのに、なんでワンゴルの方が人気あるんやろか?」
タブロ「それはワンゴルの人気は女子中高生に支えられておるからや。ひとつにはワンゴルの同世代感。もひとつはアメリカンレトロな楽曲が、今のミドルティーンの娘らには新鮮に映るんやろう」
トゥーカッツ「なるほど。そこ行くと少女時代は正統派ですからな」
タブロ「去年イ・スンチョル先輩の『少女時代』をカバーして386世代やX世代に強烈な印象を残したよって、これからはサムチョンペンが大増殖すると見てるけどな。ただそれにはまだ時間が必要やろう。若者相手みたいな火の付き方はせんと思う」
トゥーカッツ「そやけど、いったん火がついたら根強く燃えると?」
タブロ「うんうん」
ミスラ眞「とにかく、少女時代と一緒に舞台に立てるのは良かった。なにやりましょ?」
タブロ「それ、ワシらが決めてええの?」
ミスラ眞「そらEpik Highスペシャルステージですよって、こっちの意向を聞かんてことはないでしょ。よお知りまへんけどな」
トゥーカッツ「出た出た。全羅道の奴ら18番の“よお知らんけど”や(笑)」
タブロ「物事の捉え方が雑すぎるねん、自分ら」
ミスラ眞「ほなホンマかどおか、Mnetに打診しましょか?」
タブロ「それもみっともないやろ。アイドルとのコラボに飢えてるみたいで」
トゥーカッツ「とにかく、話が来たらすぐ企画出せるよおに方針だけ決めておいたらええんちゃうか?」
タブロ「そやな。少女時代と一緒にやりたいステージ、それまでにじっくりと考えておくか」
トゥーカッツ「わ、急にニヤニヤし出したで。にいさん、なんか考えてることがあるんやな?」
タブロ「うふ、うふふふ。うふふふふ❤」
トゥーカッツ/ミスラ眞「気持ち悪っ」


ヨンミン「なんやと? エピカイの曲に合わせて少女時代がフレンチカンカンを踊る?」
クッキーマン「へえ。連中の曲でヨーロッパ風味の『Paris』ちゅうのがあるんですが、その演奏途中で少女時代が舞台左右から乱入。同時に曲調が『天国と地獄』に変わって全員でカンカンを踊り出すと言うアイデアらしいです」
ヨンミン「カンカンゆうたら、踊り子がスカート捲り上げて下着を覗かせながら踊るっちゅう下品なダンスやな」
クッキーマン「へえ」
スマン「少女時代がおパンツちゃんやガーターちゃんを丸見せで踊るやと? うーん、ワシ見てみたいかも」
イ・ジョンア(AP&Dチーム長)「あきまへん! 少女時代は我が社が大金をかけて生み出した汎用人型決戦兵器。デビュー早々そんなお下劣な格好させて商品価値を下げる訳には参りまへんで」
スマン「そやけどソシかて『タマンセ』じゃ前蹴りの振り付けやったじゃん」
イ・ジョンア「あれはデビュー曲で多少のインパクトが必要やったからです。制服路線を採用した今の少女時代にはやらせられまへん」
ヨンミン「エピカイはなんでそんな企画を考えたんかな?」
クッキーマン「さぁ? そやけどIQは高くても社会的にはアホな子らですよって」
イ・ジョンア「それにこの企画やとソシ全員参加になってますが、この日はあの娘ら3曲披露することになってるんです。メイクや装備チェック、リハーサルでてんてこ舞いで、とてもエピカイのアホステージに付き合うてるヒマはありまへんで」
スマン「ほなコラボやめる?」
クッキーマン「いえ、そこはMnetからどおしてもってゆわれてますんで、やらない訳には」
ヨンミン「えー? どーすりゃええのよ?」
イ・ジョンア「うーん…」


トゥーカッツ「ひとり? ひとりしか出せへんと?」
タブロ「うん。あっちも出番仰山あるさかいメンボ全員では対応出来へんのやて。ひとりならなんとか出してもええてゆうて来てる」
ミスラ眞「ちぇーフレンチカンカンの夢がぁ(がっくり)」
トゥーカッツ「またえらい上からゆうてきたもんやなぁ」
タブロ「そらあっちは最大手。Mnetに対する影響力がちゃうからな」
トゥーカッツ「しかしひとりとなると…だれを選ぶ?」
ミスラ眞「そりゃ、簡単ですがな」
全員「ユナちゃんやな」


イ・ジョンア「ユナはあかん! ソシのセンターでっせ。たかがエピカイのお供に出せるか、もったいない」
スマン「それに音痴なのがバレるし(笑)」
ヨンミン「先生は黙っといてください」
イ・ジョンア「いや、実際パフォーマンスの問題もあるんです。ソシはワンダーガールズに対して、つまりSMEはJYPに対して見た目と実力で圧倒的に勝ってなければあかんのです」
スマン「そおなの?」
イ・ジョンア「そおなんですっ!」
ヨンミン「となると、適任は誰や?」
イ・ジョンア「いまひとり売り出来るメンボはあの子しかおりまへん」


タブロ「テヨンちゃんかぁ(うーむ)」
トゥーカッツ「まぁテヨンちゃんも十分可愛いやん。そないがっかりするなや」
ミスラ眞「そやけどチンチクリンやし見た目が小学生やないでっか。アイドルにつきもののシュッとした美貌とか漏れこぼれる色香ちゅうか、そんな要素はゼロでっしゃろ?」
トゥーカッツ「自分、同郷の人間には厳しいな」
タブロ「それが南道の人間や。信用でけん」
ミスラ眞「えらい言われよおでんな(ぶす)」
タブロ「せっかくユナちゃんとコラボ出来る思うとったのに、期待が外れて苛立っとるんじゃ(がおー)」
ミスラ眞「ほら、にいさんかて同じですやん」
タブロ「女の子の悪口はゆわないもん(いーだ)」
トゥーカッツ「ほなどおすんの? テヨンちゃんとはコラボせんの?」
タブロ/ミスラ眞「それはするけど」
トゥーカッツ「するんかいっ!(かくん) だったらガタガタゆうてへんと楽曲を決めよおで」
タブロ「仕方がない。ほな無難な線でまとめますか」


テヨン「なぬ? エピカイの奴ら、そんなことゆうてたん?(怒)」
メイクのひでさん「そーなのよー。メイク室にあたしがいるのに全然気を遣わないで大声でずーっと喋ってんの。1分ごとに“ユナちゃんだったら”とか“小学生じゃ張り合いない”とかネチネチと蒸し返して。アホちゃうかしらね」
テヨン「いや、それはアホでしょう(激おこ)」
メイクのひでさん「あたしがソシちゃんたちのメイクも担当してるって、なんで気づかないんだろ?」
ヒョヨン「それを承知であえて言ってたとかは?」
メイクのひでさん「それでどんなメリットがあるってのよ? 純粋にアホなのよ」
ジェシカ「まったくスタンフォード大学まで出て、中身は空っぽか」
ソニ「とにかくウチのリアル小学生リーダーを捕まえて、“見世物レベルの寸足らず”とか“生まれて死ぬまで永遠の5歳児”とか許せん」
テヨン「そんなことゆうてへんやろ(蹴り)」
ソニ「ぴゃーっ(ごろごろ)」
テヨン「しかも、自分にだけはゆわれたないんじゃ」
クッキーマン「まぁ腹立つのは判るけど、社長直々の命令や、少女時代代表としてエピカイとスペシャルステージ、演ってくれ」
テヨン「そら歌やったら屁でもないけど、まさかラップやないやろな?」
クッキーマン「題目は『Love Love Love』やそうや。ラップはエピカイのMCが担当するよって、正規音源でヨンジンが歌うとるパートをやって欲しいそうや」
テヨン「なんや、割と普通やな」
クッキーマン「最初フレンチカンカンとか言い出してめっちゃ怒られたもんで用心しとるんやろ(笑)」
ユリ「そやけどキャスカーのヨンジンねえさんゆうたら結構色っぽい声しとるで」



Epik High『Love Love Love』MV


ジェシカ「自分、大丈夫か?」
テヨン「ふん、誰にゆうとるねん、こう見えても最年長は伊達やない。韓国一の少女アイドルの実力思い知らせてやる(ごごごご…)」
ティパニ「おおっ、燃えている! スタンド使いのように燃えている!」
テヨン「スタンフォード卒業しながら女の価値が判らぬタブロにいさん、全羅南道高興郡の離島出身のくせしてウチと同郷と嘯くミスラにいさん、ウチの色気で性処理ペットに堕としてやるで」
メイクのひでさん「(ひゃー)アイドルが性処理とかやめてよぉ」
クッキーマン「AVのタイトルちゃうんやから(呆)」



1月31日


ムジ鳥「で、本番当日ーーーーっ!」


FD①「続いてエピカイさんのスペシャルステージ、リハーサルでーす!」
FD②「少女時代テヨンさん、入られまーす!」
トゥーカッツ「おー、いよいよやなぁ」
ミスラ眞「これがユナちゃんならもっとテンション上がるのに」
トゥーカッツ「まだゆうとるんかい(呆)」
タブロ「せめてジェシカちゃんかティパニちゃんやったらなぁ」
テヨン「…(丸聞こえやっちゅうの)」
クッキーマン「おはよーございます。今日はよろしくお願いします」
テヨン「お願いしまーす(ニコニコ)」
タブロ「ああ、こちらこそ…よ…ろし」
にょき
タブロ「…!(ぴゃーっ、スカート短かっ)」
ミスラ眞「(白いブラウスに、タイ、生足、ハット、ヒール…)」、
トゥーカッツ「(テヨンちゃんてこんなに大人っぽかったっけ?)」
ミスラ眞「こ、こここれはどエロい格好やないの」
トゥーカッツ「こら、口に出しとるがな」
テヨン「えー? ちょっと脚出し過ぎましたぁ?(ちらちら)」
タブロ「いや、まぁ、いいんやないでっか? 大変結構生足結構」
クッキーマン「元気が売りの少女時代ですから、ちょっと活動的な衣装にしてみました」
ミスラ眞「はぁ。…てかこっちの一部が元気になるわ」
タブロ「うむ。こっちの一部が活動的にあわわ」
トゥーカッツ「やめれって(呆)」
テヨン「(うむ。思うた通りアホな奴ら。そやけどまだまだウチのターンは続くで)うふふ」


FD①「各自動線を確認して…、はい、はい。ほな最初から通してみまーす。テヨンさんを先頭に入場してくださいね」
テヨン「へーい」
FD②「音楽お願いしまーす」
♪じゃーん
テヨン「♪夜12時 お酒に酔って 疲れた声 明け方2時 冷たく切れた電話
ミスラ眞「おおっ、なんか歌い方も色っぽい感じが」
テヨン「♪誰も ウチの気持ち 判らへんやろ?(さわわ)」
ズキューン!
タブロ「はうっっ(ぴょーん)」
さわさわわ
バキューン!
ミスラ眞「ぬおおおおー」
ディレクター「ストップ! ストップ! どないした、妙な声出して?」
タブロ「い、いや、なんか股間から背中にかけてゾクゾクと」
ミスラ眞「まるで羽衣にキンタマこすられたような快感が…」
テヨン「きゃっ(赤)」
クッキーマン「ちょっと、ウチの子の前で妙なことは言わんとってください」
タブロ「す、すんまへん、すんまへん」
ディレクター「リハーサルの時間、短いんやで。もっと集中してや。ほな、もっかい続きから」
テヨン「はーい」
♪ジャ、ジャ、キューン
テヨン「♪痛うても 何度も繰り返すで I can't stop love love love(ざわわざわわ)」
ミスラ眞「うひゃーっ」
タブロ「あはーん」
テヨン「(わはは、マジでもお止まらんで。何度でも繰り返しいじってやる)」


スヨン「うーむ、さすが宇宙リーダー。顔に似合わぬ恐ろしい技を身につけとるなぁ」
ソヒョン「あんな房中術、どこでマスターしたんや?」
ティパニ「なんでも全州時代、牛の種付け師の手つきを見て憶えたんやそおや」
ヒョヨン「牛の種付け?」
ティパニ「どんな年寄りの牛でも発情するキンタマの揉み方があるんやて」
ユリ「(ずっこけ)エピカイ、牛扱いかい」
ユナ「まぁテヨンねえらしい技やけどな(笑)」


FD①「以上でリハーサルを終わりまーす」
FD②「後は本番でよろしくお願いしまーす」
テヨン「ど、どーでしたかぁ? ヒップホップ慣れないんで、ウチどきどきしちゃいましたぁ」
トゥーカッツ「いやどうしてどうして。なかなかよかったと思うで」
テヨン「ホンマですかぁ?(きゃぴ)」
ミスラ眞「ホンマ、ホンマ(ふらふら)」
タブロ「うむ。ただ一点だけ」
テヨン「なんでしょう?」
タブロ「♪Love love love…ゆうとこの振りやけど、テヨンちゃん左手で“L”作ってるでしょ? それやと客席からだと“」”に見えちゃうんで、本番では右手でやってくれるかなぁ」
クッキーマン「股間さすりながら指導するの止めてください」
テヨン「判りましたぁ。本番では気をつけます」
ミスラ眞「うーむ。なんか本番て響きが隠微に聞こえる」
クッキーマン「エピカイって病気の集団なんでっか?(怒)」
トゥーカッツ「ホンマすいまへん(ペコペコ)」



ソウル歌謡大賞・少女時代の本番


タブロ「うーむ。こうやって見てると実に清純な女の子なのに」
ミスラ眞「超ミニを履いてハットを被ると、途端に妖艶な娼婦の風格を感じる」
タブロ「女は生まれながらの娼婦。ホンマ実感するわ」
トゥーカッツ「控えめな娘かと思うたら、割と自分からこっちの肩に手を置いたり、腕を組んでみたり、積極的にスキンシップして来るタイプなんやね」
ミスラ眞「そうですねん。目の前にすると全然印象が違うんですわ」
トルーカッツ「合コンの時ブスが触ってくると鬱陶しいけど、あんな可愛い娘なら悪い気がせんのちゃう?」
タブロ「悪い気どころか、性的に興奮してまうがな。
 ああやって何気なく腕に手を置かれたりすると、本人は意識してへんかもしれんけど、こっちは異常に女を意識してもおて、カメラの前ゆうのに勃起が止まらん」
ミスラ眞「息子でっか? ワシはキンタマのぞわぞわが止まらんとです」
タブロ「今まではユナちゃんがソシで一番思うてたけど、テヨンちゃんは別格。すっかりペンになっちゃった」
ミスラ眞「うむ。頭ではユナちゃん思うけど、なぜかキンタマがテヨンちゃんを選ぼうとするんですわ」
トゥーカッツ「IQの低い会話やなぁ(とほほ)」


少女時代「お疲れ様でしたー。お疲れ様でしたー(ペコペコ)」
FD①「テヨンさんは衣装チェンジをお願いしまーす」
テヨン「はいはいはい。ああ、忙し忙し」
スヨン「頼んだで、少女時代代表」
ユリ「何でもタブロにいさん、来月からミュージックバンクのMCになるそうやで」
ジェシカ「マジで?」
ユリ「ハハ先輩の代わりやって」
ソニ「ほなこれを機にええ印象を植え付けた方が断然得やな」
ジェシカ「そやな。よし、本番も牛の房中術、かましておしまいなさい」
テヨン「もとよりそのつもりや(にぎにぎ)」
クッキーマン「その手つきは止めろ」


司会「ベストアルバム賞はエピカイの“Remapping The Human Soul” それでは彼らのスペシャルステージをご覧いただきましょう!」
観客「うわーーーー(大盛り上がり)」
司会「フィーチャリングは今や彼女らなしでは歌謡界を語れない、この世に降臨した天使たち、少女時代からテヨン!」
観客「キャー」
トゥーカッツ「いよいよやな」
テヨン「よろしくお願いします(チラリ)」
ミスラ眞「ぶーっ!(鼻血)」
タブロ「ペコリやなくチラリ、大変結構」
トゥーカッツ「なにゆうとるねん?」
♪ちゃーん
テヨン「♪夜12時 お酒に酔って 疲れた声 明け方2時 冷たく切れた電話
さわさわさわ
ズキューン!
タブロ/ミスラ眞「キターッ!!」



ソウル歌謡大賞・Epik High『Love LOve Love(Feat.TaeYeon of Girls' Generation)』


スヨン「わぁー、本番じゃリハ以上にベタベタ触ってるで(笑)」
ジェシカ「あいつ、悪い奴やなぁ(爆)」
ティパニ「もうタブロにいさんもミスラにいさんも、股間突っ張ってダンスどころやない感じやな」
クッキーマン「それにしても、また左手で“L”作ってるな。リハ終わりでタブロに注意されてたのに」
ティパニ「ああ、それはわざとや」
クッキーマン「わざと?」
ジェシカ「左手の“L”は逆LOVEの意味やから」
ソヒョン「ま、この場合“一回死ねば?”くらいの意味やろうね」
クッキーマン「ひえー(テヨン、恐ろしい子)」


♪ドン、ドン…
タブロ「♪誰もワシの気持ちはわからないやろう
ミスラ眞「♪傷ついてもまた繰り返すやろう
テヨン「♪I can't stop love love love
ミスラ眞「(ああ、テヨンちゃんへの愛がとまらへん)」
タブロ「(でもせめて右手で“L”作ってくれへんかなぁ)」
テヨン「♪I can't stop evil evil evil(ニコニコ)」







※ソウル歌謡大賞…2008年1月31日に開催されたソウル歌謡大賞で少女時代はFTアイランド、ワンダーガールズと共に新人賞を受賞した。
 この賞はスポーツソウル紙の主催で1990年から行われており、その模様はMnetを通じてテレビ放送される。
 2008年の主な受賞者は、グランプリがBIGBANG、人気賞がスーパージュニア、ベストアルバム賞がEpik High等となっている。少女時代は特別賞(ハイワン音楽賞)も受賞している。
 式典は江原ランドハイワンホテルで行われ(リゾートグループHigh1がスポンサーだった模様)、本編にあるとおり少女時代は3曲メドレーのスペシャルステージを披露。テヨンはさらにEpik Highとのコラボステージをこなし、大車輪の活躍だった。
 ちなみにここで少女時代は『Baby Baby』を歌っているがまだ活動曲ではなく、年が明けて『Kissing You』で活動を始めたばかりの時期である。当時はデジタル配信よりやはりCD販売が主流で、まずフルアルバムを発表して、その中から2〜4曲程度選び、立て続けに活動を続けていくのが新人の標準的なスタイルだった。


 
 受賞の様子


 新人賞で少女時代がコールされたときの歓声がすごい。コラボステージの後だったためにテヨンだけ衣装が違っている。 
 ハイワン音楽賞の受賞の時には、全員の衣装と髪型が変わっているため、この間にまた特別ステージがあったことのではないかとも考えられる。が、何かあったとかの情報も映像も当時から伝わっていないので、単純にステージ衣装から着替えただけなのかも知れない。この表彰はテレビ放送が終わってから行われているようで、会場はがらんとしているし、受賞者だけ表彰用に残されていた可能性もある。
 ちなみにソウル歌謡大賞はこれまで26回行われており、受賞回数は少女時代が14回と一番多い。相性の良い歌謡祭のようだ。


Epik High『Paris』…
 
 これは昔から好きな楽曲ですねん


※テヨンのLove Love Love…このステージではテヨンが本当に色っぽかったのでビックリした記憶がある(ただし衣装はスカートではなくキュロットパンツのようだ)。
 テヨンが歌いながらばんばんスキンシップをとるので、ミスラなど結構照れてる感じがする。この頃かれはまだ童貞だったはず。←うそ
 とにかく、私はこの歌で初めてエピカイを知り、CDを買いまくるくらいハマってしまった。自分がラップを聴くようになるとは思ってもみなかったが、おかげでその後ソシ以外のK-Popも抵抗なく聴くことが出来た。