第64話 星・金・鐘 点描

★いつもの挨拶
チ・ソクジン(メインMC)「スターたちが繰り広げる頭脳運動会! スター…!」
出演者全員「ゴールデンベール!!」
拍手
チ・ソクジン「さぁ今日もマンネリ気味の仲間とマンネリ気味に進行していきましょう! MCキム・ジェドン!」
キム・ジェドン(サブMC)「あんにょはせよー」
チ・ソクジン「相変わらずタニシ並みに目が小さいね」
キム・ジェドン「タニシに目があるんでっか?」
チ・ソクジン「(けっ)ある訳ないやろ」
キム・ジェドン「…(コロス)」
チ・ソクジン「もうひとりのMCはKBSアナウンサー、パク・ジユン!」
パク・ジユン(サブMC)「おばんどすぅ」
チ・ソクジン「昨日、世界陸上の仕事でベン・ジョンソンに会うたんや」
パク・ジユン「ベンジョンソンて…いまさら(呆)」
チ・ソクジン「そしたら、いくらドーピングしてもチユンさんの肩幅が広すぎて、そこを横断するのに10秒切るのは無理やってゆうとったわ。ひゃーっはっはっは」
会場「…(真っ白)」


ケンコバ、コクる
チ・ソクジン「今日のゲストは少女時代からユナ、テヨン、ジェシカ!」
少女時代「(せーの)あにょはせよ! 少女時代です!」
チ・ソクジン「最近大人気やね。ワンダーガールズの次に」
テヨン「(ぴき)…へえ。そやけど同期のKARAよりは売れてるから満足ですわ」
チ・ソクジン「…(ちっ)」
キム・ジェドン「ところでミスラは少女時代の中で、誰が好き?」
ミスラ眞「は?」
キム・ジェドン「9人もおるから、中には好みの娘がおってもええんやないの?」
ミスラ眞「それはまぁ(もじもじ)」
テヨン「なんや、ニヤニヤしくさって、薄気味悪い」
ジェシカ「ホンマや、ケンコバみたいな顔しやがって」
キム・ジェドン「さぁ、はよ答えて」
ミスラ眞「ど、どーしてもっちゅーならユ、ユナかなぁ(真っ赤)」
出演者「おおーっ」
ユナ「ぴゃーっ」
チ・ソクジン「ほんなら告白して、告白して」
ミスラ眞「え、えーっと、ユナさん…最初から決め」
ユナ「ごめんなさいっ!」
キム・ジェドン「おおっと、食い気味のごめんなさいが出た!」
ユナ「男の人を食うのは得意です」
テヨン「アホや(呆)」


★全州言葉
チ・ソクジン「さぁ、今日もゲストは少女時代! そしてケンコバ!」
ミスラ眞「ケンコバゆうな」
キム・ジェドン「そおゆうたらケンコバはテヨンちゃんと同郷やったな」
ミスラ眞「いやいやいや。あっちがワシと同郷なんじゃ」
テヨン「アホか。にいさん島出身やないか。ウチみたいな都会モンと一緒にせんといて」
ジェシカ「どっちもどっちや」
キム・ジェドン「せっかくやから、お国言葉で話してみて」
ミスラ眞「はぁ?」
チ・ソクジン「お、ええね。可愛らしいテヨンちゃんが方言喋るとどんな感じになるのか聞いてみたいわ」
テヨン「マジで? やんの?」
キム・ジェドン「今は方言ブームやから。『ウチ、あんたのこと好いとうよ』とかゆわれたらボッキしちゃうで」
ユナ「溜まってるなぁ(呆)」
パク・ジユン「品のない表現使うたらあきまへんえ」
キム・ジェドン「さすがアナウンサー。肩幅は広くても、あくまでもお上品」
パク・ジユン「肩幅は余計だす」
テヨン「ほんなら、ちょこっとだけ。
  ”禿の女歌手が隣の婆ぁの股を裂いたにっく”
ミスラ眞「ああっ!?」
出演者「???(ざわざわ)」
ミスラ眞「ヒョードルが立ったままタップ?
テヨン「”尿。スキムミルクが変装して鴨南蛮から右手がにゅー”
ミスラ眞「”とんがり帽子に近藤さん、タラの胃を刈るアザラシ船長”
テヨン「”ぴかどん?”
ミスラ眞「”うどん”
テヨン「”おどん?”
ミスラ眞「”どんこ西!”
テヨン「…て、感じでっかね」
出演者「…ぱちぱち(呆然)」
キム・ジェドン「な、なんだか判ったような、さっぱり判らなかったような。
  つまり近所の歌手が総合格闘技を始めたって噂話をしてたんよね?」
テヨン「いえいえ。”にいさん、みっともないから髭剃ったら”ゆうたんです」
キム・ジェドン「マジ?」
ミスラ眞「そんでワシが”勝手に切るとタブロ兄さんに怒られる”と答えましてん」
チ・ソクジン「お、恐るべし、全州言葉」


★いつもの流れ
チ・ソクジン「さぁ乗って来たで。そんなら全州言葉で『少女時代』を歌いながら踊ってみよう!」
少女時代「えーっ?」
観客「ぱちぱちぱち!」
ミスラ眞「…どうでもええけど、いつになったらクイズ始まるんやろう、この番組?」






※2007年の暮れ頃から2008年にかけては、少女時代がバラエティに出まくっていた時期だった。
 ユナの日々ドラマ主演もそうだが、とにかく顔と名前を売ろうと必死だったのである。
 中でもほぼレギュラー化していたのが、KBSのクイズバラエティ『スターゴールデンベル』である。
 毎週メンバーの誰かが必ず出て、MCの無茶振りにも怒らず、笑顔でアホなことをこなしていた。
 この頃の『スターゴールデンベル』は、20人のゲストが5列×4段の席に座り、各列対抗でクイズを競うものだったが、
 とにかくMCのゲストいじりが長く、なかなかクイズが始まらないのだった。
 『ダウンタウンDX』のひな壇でクイズやってるような雰囲気と言えば判りやすいかもしれない。
 女性MCのパク・チユンは局アナで、同名の女性歌手とは別人。とにかく毎週肩幅が広いことをネタにされて、ええ加減にしろと2ちゃんに苦情もあったほど。
 が、2008年末にはKARAのニコルを起用した「レベルを合わせて」と言う名物企画も生まれ、なかなか楽しい番組だった。
 2009年になると少女時代が爆発的に売れたため出演の機会はぐっと減り、やがて番組自体も形態が変わってしまった。


※全州言葉は普段岡山弁ぽくやってるんだけど、異質すぎてとんでもない空耳に聞こえたら面白いかもと思ってやってみた。
 元ネタはイギリスのSF作家エリック・フランク・ラッセルの『宇宙のウィリーズ』(1958)から。
 イギリスらしい皮肉の効いたユーモア小説で、異星人の言葉がみんな空耳に聞こえる描写が面白かった。


※『スターゴールデンベル』では、実際にミスラとテヨンは同郷として方言で会話させられている。
 が、『無限挑戦』でミスラ本人が語ったところでは、全州のある全羅北道ではなく全羅南道高興郡の島が故郷らしい。
 羅老宇宙センターがある郡であり、韓国の種子島みたいなところと思われる。
 全州より珍島や麗水がよほど近い。方言もそこそこ違うようである。