第55話 RUIちゃん名言集
キキーッ!
ヨンミン「ここや」
ユリ「うひゃー、でっかいマンションやなぁ」
ヨンミン「先生はここの最上階のワンフロアーを借り切っておられるらしい」
ユナ「大物感、はんぱねえ」
ヨンミン「再婚したばっかで、張り切ったんやろうな」
ジェシカ「こんな家に住んでる奴って、絶対堅気やないよね」
テヨン「そら当然、麻薬か殺しは日常茶飯事やろうな」
ヒョヨン「リアル『仁義なき戦い』やぁ」
ヨンミン「アホか。先生はロック歌手や。ヤクザちゃうぞ」
テヨン「そんなら麻薬やってないゆうんか?」
ヨンミン「そ、それは…何度か逮捕歴はあるが、本人の前でそんなことゆうたらあかんど」
ユナ「(ぴゃー)マジで本物の外道かぁ、緊張するなぁ」
がちゃ
メイド「旦那様、キム・ヨンミン社長と少女時代の方々をお連れしました」
少女時代「お邪魔しまーす!」
スンチョル「よろしくぅ、RUIです(決めっ)」
ジェシカ「はぁ、RUIやて? イ・スンチョルちゃうの?」
ヨンミン「先生はRUI名義で日本で活動されてるんや」
ユリ「へぇ、韓国人歌手が日本でヒットするのは大変やって話やけど、果敢に挑戦されてるんやねぇ(感心)」
スンチョル「それは大変よ。
一回目、散々な目に遭う。二回目、落としまえをつける。でも三回目、余裕(ふっ)」
ヒョヨン「おお、かっこええ。そんで、今は何回目の挑戦でっか?」
スンチョル「一回目(決めっ)」
ヒョヨン「(カクン)散々な目に遭ってるとこやんか」
ヨンミン「ところで先生、今回はウチの娘らが名曲『少女時代』をカヴァーすることを快諾いただき、ありがとうございました」
テヨン「今日は挨拶に参りました(ぺこりん)」
スンチョル「自分らが生まれた年のヒット曲を歌うなんて、思い切りが必要やったやろう」
テヨン「まぁそれは多少…」
スンチョル「そやけどな。
人間ていうのは、必ずドアを叩かなきゃいけない時がくるのよ。
その時、叩くって勇気いるよね、怖いしさ。
どうなるのかなんて思うけど、そこで分かれるよね。
叩く人間とそうでない人間に…」
テヨン「はぁ」
ソニ「(つんつん)なぁ、いちいち、こんな風にポーズつけなきゃ喋れないおっちゃんなんかな?」
ヨンミン「おっちゃんゆうな。先生や」
スンチョル「先生もやめてな。
俺はいいけどRUIが何て言うかな?」
ソニ「はぁ?」
スンチョル「つまり今の俺はイ・スンチョルであってスンチョルやない。伝説のロック歌手RUIやねん。
親しみを込めてRUIちゃんゆうてもろてもええ」
ユナ「めんどくせーなぁ」
ティパニ「そんじゃRUIちゃん…」
ヨンミン「いきなりフランクすぎるんじゃ!(ぱかーん)」
ティパニ「(いてて)そ、そやけど、RUIちゃんゆうてもええて…」
ヨンミン「この国ではそれは社交辞令や。空気を読め」
ティパニ「それこそ、めんどくせーわ」
ソヒョン「では、せめてRUIにいさんてことにしましょう」
スンチョル「むっ、RUI、すでに17歳の娘がおるんやけど。それでも”にいさん”呼んでくれるん?」
ソヒョン「お望みなら」
スンチョル「嬉しいね。
年とるってのは細胞が老けることであって魂が老けることじゃない(きらーん)」
ジェシカ「そんなことばっかりゆうとって、肩凝らないのかなぁ?」
ヨンミン「こらっ!」
スンチョル「キミら、RUIの曲カヴァーするのはええけど、将来の夢とかないん?」
スヨン「ウチは24歳で結婚することです」
スンチョル「ほぉ。彼氏とかいるの?」
スヨン「それがまだ…(しゅん)」
スンチョル「最近勝ち組とか負け組みとか流行っているけど、
スタート切っているかどうかが僕は大事だと思うけどね」
スヨン「ぎゃふん」
ジェシカ「ウチの夢はお金儲けすることですねん。そやからソープと紙一重のこの業界に入ったんです」
ヨンミン「誤解されるような発言は控えろ」
スンチョル「ふむ。借金あるの?」
ジェシカ「おとんが美国で事業失敗して、マフィアから狙われてますねん」
スンチョル「負債と取り立て。こいつは苦しい。でもオレは負けない。
何歳まで生きられるのか知らないけど、オレは役を与えられたんだ。
矢沢永吉という役を」
ソニ「もお矢沢ゆうてるやん(呆)」
ユナ「ウチも大金持ちになるのが夢です。RUIにいさんは今まで仰山稼いで来たんでしょう?」
スンチョル「そらそうや。
お前が、一生かかって稼ぐ額は 矢沢の2秒」
ユナ「ぴゃー、かっこええ!」
ティパニ「そのにいさんの稼ぐ額はマイケル・ジョーダンの2秒」
ソニ「やめろ」
ヨンミン「とにかく、カヴァーさしていただく代わりに、なにか先生のお役に立てることがあれば、何なりとおっしゃってください」
スンチョル「そんじゃ、ワシのオナペットになって貰おうかな」
スヨン「は?」
スンチョル「言いたいのは、それひとつだよ。
その生き方を人のせいにしちゃダメだ。
オレも、人のせいにしないから。自分で処理する」
ヒョヨン「なにゆうてるの、こいつ?」
ソニ「処理ってそゆこと?」
ユナ「まぁもう全国数万の青少年のネタになってることやし、実害がある訳でもないし、ええかな」
ソヒョン「ウチいややなー、気持ち悪い」
スンチョル「ははぁ、そおゆう拒否反応はガキやから出てくるんや。気を持ち直せ。
幼いとからかわないで。恥ずかしくて、話も出来ない。
幼いとからかわないで。話がすれ違うだけ(決めっ)」
テヨン「もお名言どころか、歌詞読んでるだけやん(呆)」
ティパニ「こんなアホにいさんのカヴァー曲、ヒットするんかなぁ」
ナレーション「しかし、この『少女時代』が彼女ら初の大ヒット曲となるのだった」
ユナ「世の中判らないことだらけです(決めっ)」
※ご存じソシの活動2曲目『少女時代』は、ライブの帝王と呼ばれるロック歌手イ・スンチョルの89年の大ヒット曲をカヴァーしたものである。
もちろん大胆にアレンジされ、少女時代に相応しく可愛く華やかな曲に作り替えられている。
時が立てば立つほど、名アレンジだったなあと思えてくるのである。
イ・スンチョル『소녀시대』
今後語られる話だが、少女時代によるこの曲は大ヒットし、80年代当時青春時代を送ったアイドルに関係ない年上世代に多く支持されることとなった。
※なにかのテレビ番組で観たのだが、イ・スンチョルの家は漢江沿いにある高層マンションのワンフロアで、
都心に向いてる側が全面ガラス張りなど、大変豪華な家だった。